寺山
2011年 11月 01日
城名:寺山
別名:?
城主:遠山氏?
住所:埼玉県比企郡嵐山町遠山
遺構:中腹平場・土塁?
小倉城本郭にある案内板によれば、小倉城立地概念図「自然地形の外郭線」として、小倉城の北は遠山地区の物見山、西はときがわ町五明の物見山東の稜線、北東は大平山、南東は正山まで含めています。
また、小倉集落、坂下(下里)集落、遠山集落も中世の集落としています。
遠山地区の物見山について、埼玉の遺跡マップでは物見山遺跡と称し、比企郡嵐山町遠山にあり、戦国時代の城館跡とされています。立地は山林であるとも。
実は遠山地区の物見山遺跡の西側の山頂も気になっていました。ここが小倉城立地概念図「自然地形の外郭線」の北西隅に該当するからです。
遠山寺のご住職に尋ねたところ、寺の裏山は通称「寺山」とのこと。
どうやら、嵐山町と小川町の境界線上にある標高約180mのピークということが判明。地図上では寺の西北西になります。
その山について、ずっと寒沢山だと勘違いしていたのでした(汗)
小川町下里の北根地区から登れます。
嵐山町遠山地区から小川町に入り、約450m先を右折。
右折後、民家敷地に入らないように未舗装道を直進。約300mで「→大聖寺」の標柱が見えます。
標柱案内の下里の滝、芭蕉の句碑から来たことになります。
そのまま大聖寺方面に向かい、分岐を右に。左手(東側)に標高約220mの寒沢山が見えます。
次の分岐を左に折れると遠山地区の物見山、寒沢山へ向かう沢伝いの登山道になり、物見山と寒沢山の鞍部の尾根道に出られます。
寺山は、右の道を選択。
未舗装の車道を登ります。約2分で3回目の分岐。左へ折れます。シイタケの栽培用なのか、ホダ木の農園のような場所に出ます。車道はここで消えます。
数年前、ここで登山道を見失って引き返していましたが、木々が程良く伐採され、下草も刈られ、山頂方面が見えるようになりました。
東に見えるピークを目指します。
約3分、緩斜面を登ると、大きな平場があります。ここは何だったのだろう・・・明らかに人工的遺物が複数あるし。
土塁にも見える場所があるし・・・
土塁は風除けとも考えられますが、寒沢山等によって遮られるはず。
物見台に見える場所があるし・・・
大聖寺口あたりの物見としては最適だったはずです。
不思議な石は信仰によるものか、ただ単に集めたものか・・・
ここから東南東のピークに向かって直登。一気に傾斜が厳しくなります。
平場から約3分で山頂。
山頂には小川町設置の境界杭。
嵐山町設置の境界杭。
しかも境界線に沿って道があるし!
遺構としては特筆するべきことが無いものの、眼下に遠山寺、集落を隔てて小倉城が見えたはず。地図上では小倉城が正面に見えることになり、この山の重要性が理解できます。
広さも十分、しかも平場。
やっぱりここは小倉城立地概念図「自然地形の外郭線」に含めて間違いないと思います。
四方を山に囲まれながらも、その立地を逆手に取った小倉城の魅力は尽きません。
なお、今回は登山口、登山道を含めて山頂の一部を除けば小川町下里の北根地区を歩いています。嵐山町遠山地区の遠山寺、または八幡神社裏から登ってみたかったのですが、残念ながら登山道は途中で草木に阻まれ断念しています。
地図はこちら
by ckk12850
| 2011-11-01 06:00
| 比企郡嵐山町【城跡】