月吉館
2005年 04月 01日
城名:月吉館
別名:月吉屋敷
城主:月吉
住所:埼玉県川越市月吉町・月吉橋近辺?
遺構:真土川
概要:
多くの館跡が、寺院や神社になっていることが多いですが、月吉町内に見当たらないので、特定はできません。旧今成村の南東に720坪の広さであったようですが不明です。ただし、旧今成村の小字であった月吉はかなり限定された地区、すなわち現在の真土川から北の月吉町30から44番地の一帯です。
入間郡誌によれば、今成の南東にあり、水車付近の地にして、月吉橋の場所であるとされています。このことを信じれば、真土川を南の水堀にした館であったと考えられます。
歴史:
1486年、東国を旅した京都の聖護院の僧、道興准后による廻国雑記によれば、
「河越に至り、最勝寺という山伏のところに1泊」
します。また、
「月吉という侍がいて、連歌をたしなむ」
とあります。
この月吉から所望され、
「庭の雪 月よしとみる 光かな」
という発句を送ったといいます。
新編武蔵風土記稿の今成村、月吉屋敷跡の項によれば、
「村の南東にあり、陸田(畑)となっている。その広さ、二段四畝(約720坪)。月吉は文明年間(1469年~1486年)頃の人物だ」
と記されています。
いずれにせよ、この月吉が地主であったようです。
遺構:
現在は宅地です。遺構は水堀に見立てた真土川くらいでしょう。推定地は、ほとんど誤差がないと思うのですが、昔、川越市の指定史跡にされていたそうです。仮に違う場所であっても、この地を推定地と考えます。
新編武蔵風土記稿に記載されている今成地区の屋敷、今成館(今成屋敷)、日吉館(日吉屋敷)、神田館(神田屋敷)も参考にどうぞ。
by ckk12850
| 2005-04-01 06:20
| 川越市【城跡】