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篩新田遺跡

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名称:篩新田遺跡
住所:埼玉県比企郡ときがわ町

「ふるいしんでんいせき」と読みます。

埼玉県立嵐山史跡の博物館の企画展「中世黎明」で知りました。
その図録の中に記されています。
菅谷大蔵館周辺の遺跡
(中略)大蔵館の西方の鎌形には、木曽義仲に関わる伝承のある鎌形八幡、班渓寺があります。最近、この付近のときがわ町篩新田遺跡跡から一二世紀中ごろの手ぐすねかわらけが確認されています。このように伝承や文献のうえでの世界であった大蔵や菅谷、鎌形も考古学資料は増え、その実態を裏付けています。
とりわけ、篩新田遺跡出土の手ぐすねかわらけのように一二世紀中ごろまでさかのぼる土器は、関東でも最も古い段階のものです。それは、平泉の最盛期にも匹敵する時期のものなのです。

同じく、かわらけについても記されています。
かわらけは、古代の土師器の系譜を引く素焼きの皿です。武士の本拠地などの遺跡では、最も大量に出土する遺物です。
このかわらけは、日常生活で使われるものではなく、特別な儀式や宴会などの飲食器として使用されたものと考えられています。そして一度使うことにより、かわらけにけがれがしみこむと考えられ、くりかえし使われることなく、破棄されました。(以下、略)

時期的には、木曽義仲、秩父重隆、源義賢あたりになるのでは!?

まさかの場所。
もう少し、南東付近を探してしまいました。
県指定史跡、亀ノ原窯跡群が目印ですが、ここは平安時代の南比企地方最大の窯場。
何か関係があるのでしょうか。
篩新田遺跡_c0051112_1550095.jpg

と思っていたら、亀ノ原窯跡群の案内板に篩新田遺跡について記述がありました。
県指定史跡
亀ノ原窯跡群
平成13年3月16日指定
亀ノ原窯跡群は、玉川村の日野原地区、丘陵の先端部西側斜面に分布しています。玉川村、鳩山町、嵐山町の丘陵地帯には、南比企窯跡群と呼ばれる奈良~平安時代にかけて須恵器の生産した窯跡が密集した地域があります。本窯跡群はこの北辺部に当たり、9世紀代(平安時代初頭)の窯跡群として最大規模を誇ります。
(略)斜面裾部は地山を削平した作業場があり、東側斜面上の平坦地には工房集落である篩新田遺跡が位地しています。(略)
また、本窯跡群及び篩新田遺跡から出土した素弁八葉蓮華文軒丸瓦は、武蔵国分寺において塔再建期(9世紀第2四半期)と想定される瓦や大里郡江南町寺内廃寺出土瓦と同笵瓦(同じ型で作った瓦)であり、国分寺に瓦を供給した窯跡群として学術的にも貴重なことから県史跡の指定を受けました。
(略)
埼玉県教育委員会
玉川村教育委員会

地図はこちら
by ckk12850 | 2016-07-01 07:00 | 埼玉県その他【歴史観光】

主に埼玉県【入間郡&比企郡】の城館跡探訪記です♪


by 左馬助